「搬入は木曜の朝で決まりましたよね」「いえ、金曜と聞いていました」。仕事の LINE グループでは、決まったことが次の連絡に押されて流れていき、後で確かめようにも、どのあたりで話したのかが分からなくなります。LINE には、決まったことをトークの流れとは別に残しておく機能があります。ノート、アナウンス、投票の使い方と使い分けを、LINE の公式ヘルプをもとにまとめました。
ノートは、トークのメンバーが使える掲示板です。トークの上のメニューから「ノート」を開き、右下の「+」から「投稿」を選んで書きます。文のほかに画像やスタンプも添えられます(画像とスタンプは、1 回の投稿にそれぞれ 20 個まで)。
トークで決まった一言をそのまま残すなら、そのメッセージを長押しして「ノート」から投稿できます。文・画像・URL・位置情報のメッセージが対象です。LINE のヘルプによると、ノートの通知はプッシュ通知やホームのお知らせで届きます(トークの設定の「投稿の通知」で止められます)。
あとで探す時は、ノートの中を本文、ハッシュタグ(# と言葉)、作成者(@ と名前)で検索できます(作成者での検索は、パソコンの LINE では使えません)。決まりごとに「#決定」のように同じハッシュタグを付けておくと、決まったことだけを拾いやすくなります。
ノートを直したり消したりできるのは、書いた本人だけです。また、招待されてから参加するまでの間に投稿されたノートは、参加した後にさかのぼって見られます。参加する前のトークは見られません。
アナウンスは、メッセージ・投票・イベントを、トークルームのいちばん上に表示し続ける機能です。メッセージを長押しして「アナウンス」を押すと、そのメッセージがトークの上に出ます(パソコンは右クリック)。LINE の使い方ガイドによると、1 つのトークルームに 5 つまで設定できます。
今週の段取りや次の集合時間のように、全員がすぐ目にすべきものに向いています。上に出せるのは 5 つまでなので、増えていく決まりごとを全部置いておく場所には向きません。
ノートは残しておく場所で、アナウンスは今見てほしいものを上に出しておく印です。見積の金額や仕様の決まりのように、後から確かめるものはノートへ。今週の段取りのように期限のあるものはアナウンスへ。決まったその場で誰かが「では、○○で決定です」と短く送り、そのメッセージをノートに保存しておくと、後で探す時の手がかりになります。
トークの下の「+」から「投票」を選ぶと、アンケートを作れます。作る時に設定した期間が終わるか、作った人が終わらせると、1 位の結果を添えたメッセージがトークに届きます。「結果をもっと見る」から、項目ごとに誰が投票したかも見られます(匿名の投票にした時は見られません)。
投票の中身はノートにも自動で登録されるので、前の投票はノートで「投票」と検索すれば見返せます。中身を直せるのは作った本人で、まだ誰も投票していない間だけです(選択肢を足すことは、投票が始まった後もできます)。
日にちを決める時は「日程調整」も使えます。ただ、LINE のヘルプによると、最後に編集した日から 1 か月更新の無いイベントは自動で削除されます。決まった日にちは、ノートにも書いておくと後から確かめられます。
ここで扱うのは、決まったことを後から確かめやすくしておく工夫です。もめた時の扱いや契約のような法律の話は、この頁では扱いません。
トークの文は、送った人が取り消せます。LINE のヘルプによると、送信取消ができるのは送信から 1 時間以内(LYP プレミアムの会員は 7 日以内)で、標準ではトークに「メッセージの送信を取り消しました」と表示されます。ノートも、書いた本人が後から直したり消したりできます。どの方法でも、書いた人の手で中身が変わることはある、と考えておくと食い違いを減らせます。
大事な区切りでは、トークを文のファイルにして手元に控えておく方法もあります。トークの上のメニューの「設定」から「トーク履歴を送信」を選ぶと、そのトークの履歴をテキスト形式(.txt)で保存できます。保存されるのは、そのトークルームに今表示されている履歴だけで、このファイルから LINE にトークを戻すことはできません。
ノートもアナウンスも、誰かが「これは残す」と選んで手を動かした時に残ります。決まったことがトークの流れの中で決まっていき、書き直す人の手が回らない仕事のグループなら、記録係をグループに招待しておく方法もあります。記録係は LINE の公式アカウントで、招待した後にグループへ送られた文・写真・動画・音声・ファイルを日付ごとに残します(位置情報は残しません)。
グループで「探す 見積」と送ると、その言葉が入った前の文が返事に並びます。「探す 10/9」ならその日の記録が時刻つきで、「今日」なら今日の記録の一覧が出ます。「記録係、山田様の件で決まったことは?」のように名前を呼んで聞くと、そのグループの記録を見て答え、終わりに「(10/9 10:05 の記録)」と、もとにした記録の日時を添えます。記録に無いことは作らず「見当たりません」と答えます。
答えは記録をもとにした参考です。お金や契約に関わることは、添えられた日時から「探す 10/9」のように元のやり取りを開いて、確かめてから決めます。話しかけて答えてもらう回数はプランで決まっています(フリーは月 10 回)。
気をつけたいのは、雑談も含めて残ることです。記録係は送られたものを選ばずに残すので、メンバーへの周知が欠かせません。記録係はグループに入る時に全員へ「記録します」と知らせます。グループで「周知文」と送ると、残すのは入った後のやり取りだけであること、AI が答えるのは名前を呼んだ時だけであること、記録が何日で消えるかを書いた、そのまま貼れるお知らせの文が届きます。雑談や挨拶は AI に渡しません。仕事の連絡と雑談を分けたい時は、記録係のいない別のグループを作る方法もあります。
もう 1 つ、記録係は消えない記録を作る道具ではありません。LINE の送信取消で取り消された文は記録からも消え、送った本人がグループで「取り消し」と送ると、自分の直前の文か写真を記録から外せます。残るのは招待した後のやり取りだけで、保存の期間(フリー 30 日・スタンダード 90 日・プロ 1 年)を過ぎると消えます。長く残す決まりは、ノートにも書いておくか、「書き出す」と送って表(CSV)で控えておきます。
| LINE のノート・アナウンス | 記録係 | |
|---|---|---|
| 残し方 | 残すものを誰かが選んで、ノートに書く・メッセージをノートに保存する・アナウンスで上に出す | 招待した後にグループへ送られたものが、そのまま日付ごとに残る(書き直す手間はない) |
| 残るもの | 選んで書いたもの・保存したものだけ | 雑談も含めて、文・写真・動画・音声・ファイル(位置情報は残らない) |
| 探し方 | ノートは本文・ハッシュタグ・作成者で検索できる。アナウンスはトークの上に 5 つまで | 「探す 見積」「探す 10/9」「今日」と送ると、返事に出てくる |
| 聞いて確かめる | なし | 「記録係、〜」と聞くと、記録を見て「(10/9 10:05 の記録)」のように出所を添えて答える。無ければ「見当たりません」 |
| 直す・取り消す | ノートは書いた本人が直せる・消せる | LINE で送信取消した文は記録からも消える。「取り消し」で自分の直前の文か写真を外せる |
| 残る期間 | ノートの期間はヘルプに書かれていない(トークの全員が退出した時などは、一定期間の後に削除) | プランで決まる(フリー 30 日・スタンダード 90 日・プロ 1 年) |
| 周知 | ノートの通知が、プッシュ通知やホームのお知らせで届く | 入る時に全員へ「記録します」と知らせる。「周知文」と送ると、貼れるお知らせの文が届く |
| 料金 | LINE の機能のまま使える | フリー 0 円から(スタンダード 月 980 円・プロ 月 1,980 円) |
決まりごとが週に数件で、書く役を決められるなら、ノートとアナウンスで足ります。書いた人が言葉を整えるので、読めばそのまま決まりとして通じます。ノートの投稿は通知で届くので周知もしやすく、LINE の中で済むので、メンバーに新しい道具を説明する必要もありません。
決まったことがトークの流れの中で決まっていき、誰も書き直す手が回らない。後から「いつ・何と言ったか」を言葉で探して、出所の日時つきで確かめたい。そんな仕事のグループなら、記録係を足すと書き直す手間がいりません。
反対に、雑談が多く、全部が残ることに抵抗のある人がいるグループや、招待する前の会話を残したい時、記録係の中に 1 年より長く残したい時、消えない記録が欲しい時は、記録係は向いていません。どちらか一方にする必要はなく、記録係を入れた後も、大事な決まりはノートに、今週の段取りはアナウンスに、という使い方はそのまま続けられます。